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順位決定に関する確認事項
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ここで「ボレッチノ」に書かれている注意事項の中から重要なものを書き抜いでおきましょう。すでに |
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、大会案内に明記されていた順位決定に関するCIAMの申し合わせ事項は、再び陪審員の間で討議さ |
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れ、4ラウンドと決勝を行なう予定が時間的にも天候の推移からも可能であると考えられたので、この |
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方式の採用か確認されました。「4回の公式飛行得点のうち最良の3個をとって合計し、個人順位とチ |
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ーム順位を決定する。さらに、上位5名について、9月16日、2ラウンドの決勝飛行を行ない、この |
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成績だけによって3名の入賞名を決定する。」 |
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昨日すでに第3ラウンドの半分が済んだのですが、高橋選手は持ち前を発揮し第4位に飛躍しました |
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。しかし、早朝に飛行順の当たった吉岡選手は、分厚い雲に閉ざされた高温多湿の重い空気と、手がか |
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じかむほどの低温にわざわいされ、スピン最中にエンストを起こしてしまい、第12位に落ちました。 |
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奥村氏は、この悪条件をみごとに乗り切り、第6位を保持しました。このラウンドにおける高橋氏の好 |
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成績が功を奏して、日本チームの順位はトップを譲らず、点数の上でもよきチーム・ワークを示しまし |
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た。ところで、ここに突然、西ドイツのネッカー氏が第5位に現われたのです。彼は、このたびの日本 |
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代表3名や、ブレットナー氏、ジーゼンダンナー兄弟、マット兄弟、ソーデン氏、ハードカー氏(イギ |
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リス)などとともに若く活気に満ちた選手です。比較的低速でおとなしく演技する点でも、他の若者に |
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似ています。ホイットリー氏(アメリカ)は、年輩格ながら地味で堅実に演技します。機体のニックネ |
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ームも初期と同じ「ダディ・ラビツト」を使い、今では10型機になっています。このラウンド、10 |
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位の中に入って来ました。第1位の日本チームは別として、このラウンドでチーム順位が、がらりと変 |
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わってしまいました。イタリア・チームは、個人的には日立たないにしても、バスクアリニ(11位) |
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、ペルトラニ(14位)、パヌイ(23位)の3選手とも無難な点数なので、チーム成績第4位にまで |
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進出してきました。 |
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送信機保管所。このテントは陸軍から借りたもの。後方の建物が
格納庫で、機体保管所となっていた |
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個人順位(3R)
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1.プレットナー A |
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2.ソーデン CDN |
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3.マット FL |
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4.高橋 J |
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5.ネッカー D |
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6.奥村 J |
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7.カビュイン B |
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8.クリステンセン CDN |
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9.ページ USA |
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10.ホイットリー USA |
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チーム順位(3R) |
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1.日本 2. オーストリア 3.西ドイツ 4.イタリア 5.カナダ |
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第4ラウンド
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勢力伯仲し、熱気をはらみなから、引き続き第4ラウンドヘとなだれ込みました。吉岡氏は落ち着 |
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いて飛ばしました。申し分のない演技です。彼が大会中の最高得点4740点を与えられたのは、この |
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ときでした。 |
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今までの全ラウンドを通して見られた現象ですが、吉岡、奥村、プレットナーと、出番が続いている |
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のです。このあたりでは、すわっている観衆も総立ちとなり、演技ごとに拍手が起こります。 |
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勝負ごとの好きなイタリア人は特に熱狂します。しかし、この3人が終わるとぞろぞろ引き上げてし |
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まい、次の選手の演技を見る人数が、ごっそり滅ってしまうのです。このラウンドは、土曜日の午後と |
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て観客も多く、この現象か一段と目立ち、喜ぶべきか喜ばざるべきか、ちょっと戸惑う有様でした。高 |
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橋、奥村両選手も最終ラウンドを飾るにふさわしい好演技でした。 |
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4回公式飛行のうち最良3回の得点を合計した結果、プレットナー、ネッカー、吉岡、マット、ペー |
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ジの5選手か決勝に残りました。各ラウンドをふり返ってみますと、実にすざまじいばかりの戦いでし |
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た。「接戦」「激闘」「星のつぶしあい」・・・ことばでつくし切れません。 |
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高橋氏は6位、12位、4位と上下して最終成績は6位となり、わずかの差で決勝に入れなかったこ |
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とは惜しい限りでした。奥村氏も7位、5位、6位と、堅実な動きであったにもかかわらず、決勝には |
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ずれたのは残念というほかはありません。しかしチーム優勝は決定しました。 |
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この間のページ氏のばん回ぶりは目を見はるものがあります。19位、15位、9位でありながら |
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、第4ラウンドでも高得点を得、ついに決勝の5名の中に食い込んだのでした。ネッカー氏のしつよう |
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た追跡も恐るべきものです。17位、13位、5位、2位と駆け上がり決勝に飛び込みました。マット |
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氏は、非常に安定した点数を保って決勝に残りました。吉岡選手が3位で勝ち残ったのは当然の実力で |
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す。プレットナー氏は不動のまま第1位を守っており、この時点において、彼の優勝は確定的であると |
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思われていたのです。 |
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個人順位(4R)
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1.プレットナー A |
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2.ネッカー D |
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3.吉岡 J |
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4.マット FL |
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5.ページ USA |
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6.高橋 J |
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7.ソーデン CDN |
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8.ホイットリー USA |
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9.奥村 J |
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10.カビュイン B |
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