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さて、各国選手のテスト飛行が始まると、たちまち下馬評が飛び始めます ― 曰く、プレットナー |
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氏は大したことはない、マット氏も不調のようだ、ページ氏のような大きな演技は見たこともない、ジ |
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ーゼンダンナー氏の折りたたみ翼は恐るべきものである、うんぬん・・・。 |
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開会式は、儀式好きの日本人にとって、あっけない印象を与えました。スケジュール表には国旗掲揚 |
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とありますが、旗はすでに初めから上がって風にはためいており、選手、チーム・マネージャー整列せ |
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よという指示があっても雑然と集まったにすぎません。 |
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ゴリチア航空クラブ会長エネゴ・ロダッチ氏のあいさつも簡単そのもので、ざわざわしているうちに |
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終わってしいました。FAI旗だけが、旗手によって掲揚されたのですが、合図も号令も音楽もないので |
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、印象的でありません。 |
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しかし、ゴリチア航空クラブの会員ナルデニ、シルベストリ、ビアン3氏の操縦する実機の編隊飛行 |
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のあとで行なわれたフリウリ航空クラブ・メンバーによる実機エアロバチックスは、使用機「ズリン」 |
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の珍しさもあって、興味深いものでした。 |
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テスト飛行は夕刻まで続きました。明日以後の天気について、イタリア航空気象局が発表した予報は |
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次のようなものでした。「24時間以内に、大西洋から不連続線が移動し、ヨーロッパ東北部を通過す |
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る。これはイタリア西北部に僅少の影響を与えるに過ぎない。したがって積雲の発生がみられ、曇るか |
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も知れないが、午後には回復するであろう。当地にしゅう雨があるかも知れない。弱い西北の風が吹く |
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予定である。後続の不連続線がないため、各地の地勢の相違により、多少の変化はあるにせよ、15日 |
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(土)には完全に晴れ上がる見込みである。」 |
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結果を先に申し上げておきますと、ここに予報された天候の変化は完全に逆となり、晴天から次第に |
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曇りがちとなり、15日には今にも降り出しそうであり、最終日には、しゅう雨に見舞われる結果とな |
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りました。 |
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